2015年8月13日

北八ヶ岳の南へ(天狗岳)

天狗岳(根石岳山頂より撮影)
左:西天狗 右:東天狗

南北に長い峰々を連ねる八ヶ岳。
八ヶ岳連峰は夏沢峠を境に、北八ヶ岳と南八ヶ岳に分かれてる。

僕の印象は・・・
岩があっても緑多き 優しい北八ヶ岳
緑があっても岩多き 険しい南八ヶ岳

夏沢峠から南北両方登ってみる事にした。

峠から2時間未満の近い所だけ・・
と言っても夏沢峠まで行くのに、桜平駐車場から徒歩1時間40分(休憩無しのコースタイム)かかるので、休憩しながらゆっくり歩けば半日コースになる。

今回は山登り1周年記念と言う事で、
山小屋泊 + 街中で前泊 後泊付き 3泊4日のかなり余裕プラン。
時間に余裕を持ってのんびりと過ごしたい。

まずは前半、北八ヶ岳最高峰の天狗岳へ。

北八ッは穏やかとか書いてはみたが・・
天狗岳の頂上付近は岩場が多く、それなりに険しい。
ご安全に・・・


後編 南八ヶ岳の北へ(硫黄岳) はこちら




まずは 天狗岳・・じゃ無くて、
朝早く登山口の桜平へ駐車したいから、前日の夕方に諏訪入り。
(駐車場が混むと、かなり下の路肩駐車になるらしいので)

諏訪と言えばやっぱりここへ
諏訪大社の上社本宮に寄り、道中の安全祈願。
去年の2月に来た時は幣拝殿が保存修理中でしたが、無事修理完了したみたい。


夕食は何となくチャーハン食べたくなった。
店のテレビで高校野球見てたら、店のおじさんとDeNAベイスターズの話しになって、「今年は強いじゃない!キヨシはいいねぇ」なんて盛り上がる。
”中華 天明”さんで五目チャーハンを食べる

サービスで2皿も頂いちゃった 冬瓜


翌朝 4時過ぎに宿を出発
三井の森を過ぎて分岐を右へ曲がる。
八ヶ岳の登山口は、◯◯鉱泉とか◯◯温泉が多いですね。


分岐を曲がるとすぐに 山の神なる柱が・・
これはお参りして行かなくては!
大山祇神社

ここから先は30分程ダートの林道を登る。
道の凹凸あるので普通の車だとちょっと大変ですよ。(タクシーが登れる程度だが)
変にかつてのスイッチが入らない様にゆっくり・・
 ※絶対に飛ばしちゃダメよ!
ハイゼットの4WDスイッチON!


5:20 桜平に到着。
結構車停まってたけど、まだ空いてたので一番上に停める。
向こうの高い山は 峰の松目 かな?
ここで標高1900mちょっと


仕度して5:40頃 ゲートから入山


まずは、ここから 夏沢鉱泉=オーレン小屋=夏沢峠 に行き、
左に曲がって、箕冠山=根石岳=東天狗=西天狗を目指す。


しばらくは車が通れる道を行く。(4WDかつ腹下に余裕がないと無理)
一端下ると川沿いに仮設トイレ有り。
この先は山小屋の有料トイレしか無いので寄って行こう。


車が通れる道とは言え、鳴岩川沿いを地味に疲れる登りが続く。
でも、嬉しくなるくらい綺麗ですよ。
いい感じの滑滝 音だけでも癒しの空間


だんだん硫黄の臭いがしてきた。
石も茶色くなってきたし、夏沢鉱泉に来たかな?
鉄分が多そうな色

6:10 夏沢鉱泉到着 標高2060m
鉱泉は25度以下(日本の温泉法)なので、薪で炊いてるのかな?

650円で日帰り入浴可 帰りに寄ろうかな?


夏沢鉱泉を過ぎると道が細くなってきた。
途中でゲートの様に木が跨いでる所を通過。
改めまして、お邪魔致します。 と礼をしたりする。

いよいよ山深くなってきました。



7:00 標高2330m オーレン小屋到着。
あんまり意識してないけど、ここまでコースタイム通りですね。
今日は天狗岳登頂後 ここまで下山して1泊


硫黄岳が見えた。
ここからだと穏やかな山容に見えるが、実はそうでもなかったりする。


ここは湧き水のある水場


オーレン強清水 が蛇口から出てきます。(無料)
この後に備えて早速汲む。 水うめぇ!



ちょっと休憩したら出発。
分岐を右の夏沢峠方面に向かう。(左は箕冠山へ直登コース)



テンさん、オコジョさんに逢いたい・・
カモシカ大先生はいらっしゃるだろうか?



木漏れ日のなんと美しいことよ



道は大きな石が多くなった。
綺麗な苔の間を縫う様に上へ



7:35 標高2440m 夏沢峠に到着。
おぉ! いよいよ雲の上感が出てきた!
北東方面がよく見える。


峠の右手には硫黄岳が迫っている。
少し霞んでるが、爆裂火口の一端が見えただけでもグッときますよ!



今日は天狗岳に向かうので、硫黄岳を背にして北へ。
目の前の 箕冠山(みかぶりやま)を越える。



ミヤマアキノキリンソウ かな?
(勿論見ただけで分かる程 詳しくありません・・調べて書いてます)
高山植物の花って写真で見る印象よりずっと小さい。
小さいけど鮮やかで、山に登る人々が楽しみにする理由が解る。



箕冠山 山頂へ続く稜線の道
去年歩いた縞枯山の稜線を思い出した。
立ち枯れた木もあって、歩きながら 北八ヶ岳だなぁ などと思ったりする。


8:17 箕冠山到着
木の中で遠くは見えませんが、標高2580mくらいに来た。



少し下ると前が開けた!
右に根石岳と左奥に西天狗が見える。
根石岳山荘も近い。(帰りに寄ろう)
鞍部は風が強いのか草木が少ない


8:43 標高2603m  根石岳 山頂到着
天狗岳が目前に迫ってきた。(冒頭の写真もここから撮影)



来た道を振り返ると、ど〜んと硫黄岳!
遠くに赤岳や阿弥陀岳が見える。


硫黄岳拡大
爆裂火口が豪快だわ・・
明日登るぞ!


東天狗と西天狗の間からは、蓼科山から北横岳が顔を出す。
この後は雲に隠れちゃった


ここらで おやつタイム
天狗岳に向かって SOY JOY
行動食の定番 ソイジョイ

硫黄岳に向かって バナナのドライフルーツ
バナナのドライフルーツは、まろやかで癖が無いので好き



根石岳でしばらく休憩したら、いよいよ東天狗へ向かう。
ここから少し急な下りです。

東天狗 山頂拡大 バッチリ岩山だ


白砂と緑と青空と雲が綺麗



だんだん岩場になってきました。
板状節理っていう板が積み重なった様な岩で、溶岩が冷えた時に出来るらしい。
途中は花がいっぱい



キキョウ科? ヒメシジャン かしら

これは トウヤクリンドウ だろう

タカネニガナ かと・・


山頂が近づくと、かなり岩がゴロゴロ
崩れ易いので、不安定な石を掴んだり踏まない様に注意。


橋を渡った先が山頂で、右はバックリと切れ落ちた崖。
雲が多くなってきて遠くが見えないから余計に崖が目立つが、道幅はあるので大丈夫。
東天狗 撮影の定番ポイントですね


9:35 標高2640m 東天狗に到着



では、少し休んだら このまま西天狗まで行ってしまいましょう。



北に目を向けると、いかにも北八ヶ岳らしい穏やかな緑の山並みが広がっている。
眼下に 天狗の奥庭 や 黒百合ヒュッテ が見えた。



ゴロゴロの岩を登れば、山頂かな?



10:03 標高2646m  西天狗岳 登頂!


西天狗から見た東天狗
雲海と天狗の鼻の様に伸びた雲をバックに、何だかスバラシイ!



西天狗の山頂は広いので、しばらく景色を見ながら休憩



雲が少し動いたら、硫黄岳の向こうにギザギザの横岳が見えた。
(北の横岳じゃなくて、南の横岳よ)
赤岳山頂は雲の中。
明日は硫黄岳手前の尾根からひたすら登るが、火口の淵までは急登だなぁ。


結局11時過ぎまで1時間くらい山頂に居ました。
ただ遠くを眺めてるだけでも飽きないんですよ。

だいぶ雲が多くなってきたし、午後は天気崩れる気配があるので戻りましょう。
根石岳を越えれば根石岳山荘があるので、ちょうどお昼に到着かな。



再び東天狗から橋を渡って降りる。この先の岩場も慎重に・・
降りる方向から見た左の崖も凄いね。



戻りの根石岳も少々険しいので油断しない様に・・



ちょうど12時くらいに 根石岳山荘 到着。
今日は最初からここでお昼を頂いちゃう予定で来ました。
歴史を感じる建屋
おみやげコーナー


カレーライス ください!
待つ事しばし・・

味噌汁とお茶付きで登場!
疲れた体に カレーがとっても美味しゅう御座います。
福神漬けとラッキョウの甘さが またよろしいですな。 800円

ごちそうさまでした。

ここに来たなら、是非見ないといけない花がある。
高山植物の女王 コマクサ ですよ。
この辺は群生しているのです。

この格好で2cmあるかないか? なので、とてもかわいい


さて、
まだ昼過ぎだけど、いつ雨が降るか分からないので早めに宿へ向かいましょう。
雷雨になったらたいへんだ。

途中 夏沢峠でトイレ&小休止のあと、オーレン小屋まで降りる。

14時くらいにオーレン小屋 到着。
この写真は朝撮ったやつ


チェックインをして自分の寝場所へ荷物を置く。
大部屋ですがオーレン小屋はあまり人を詰め込まない方針らしいので(飛び込み宿泊の場合を除く)、一人のスペースは割と余裕がある。

一段落したら やっぱりコレ。
外の沢沿いのテーブルで、プシュっと・・・ 美味い!!
沢の音を聴きながら飲むビール。
いやぁ、ホント美味いなぁ・・
何かに向かって「有り難うございます」


いい気分になって ふとんの上で休んでたら、雨音がしてきた。
そしたら土砂降りに・・いや豪雨だわ!
向こうにテント場があるのですが、しばらく続いたのでテントの人達は大変だ!
16時半くらい
部屋の窓から撮影

17時半 夕食タ〜イム。
オーレン小屋 名物の桜鍋だ!
かなり甘めの味付けだけど、オイラはオンザライスで丁度いい。
(味付け薄くしたい人にはお湯が用意されてるし、追加の割下もある)
桜肉 柔らかいなぁ
今日はケーキサービスだそうで(写真右端のチョコケーキ)、小屋のご主人の誕生日なんだって。

いやぁ、汗かきながらハフハフ食べましたが美味しかったです。
(ごはん おかわり自由。 2杯頂きました)
ご馳走様でした。


気が付くと空が晴れている。
丁度夕日の時間に晴れてくれるなんざぁ、粋じゃないですか。

お客さん皆で、赤く染まってきた西の空を見上げる。
山の中腹とは言え、ここは標高2330m
雨上がりの空はとても澄んでいた。


明日は硫黄岳に登ります。
朝日を拝む為、かなり早い時間から登るつもり。
ここは八ヶ岳 西側の斜面だから、
朝日を見る為には東の空が見える稜線に出ないといけない。

なので、早めにおやすみなさい。
晴れるといいな

つづく・・・

後編 南八ヶ岳の北へ(硫黄岳) はこちら